学校内でのいじめ、職場内でのいじめが、国レベルになったもの。同調圧力。
動く台の上に複数のメトロノームを乗せ動かすと、
最初はバラバラに動いているメトロノームも、時間が経つにつれ動きが合いはじめ、
最終的に同じタイミングでリズムを刻む、という実験をご存じでしょうか。
メトロノームを人、動く台を人の「想い(集団意識)」、と捉えこの実験をみれば、
人々の「想い」でつながり構成されるこの社会に、
なにやら雲行き怪しくなった時、現れる全体主義というものの正体を、
なんとなくつかめるような気がします。
この実験から僕が思うに、ひとつの国を全体主義で染める為に必要なものは、
精神的ストレスと身体的ストレスです。
あっちに行こうとすれば、全体の動きに「こっちだ!」と揺さぶられ、
こっちに行こうとすれば、またまた全体の動きに「あっちだ!」と揺さぶられる。
段々と同調する者が増えてゆき、
そのうちに聞こえてくる軍靴のような音。。。
まさに全体主義ですな。 ヽ( ´ー`)ノ
この全体主義から抜け出すのに、一番簡単な方法は、
動く台から足を上げること。
転校すること、職場を変えること。
ただ如何せん、国を変えるのは難しい。
何より、僕はこの国が大好きです。日本人であることに誇りを持っています。
であるならば、台から足をあげることはしたくない。
では、台に乗ったまま全体主義に染まらないでいることは可能なのでしょうか。
少し話が脱線しますが、
僕の学生時代、
パンク(音楽のジャンル)好きの友人の家に遊びに行き、
それぞれ漫画を読んで過ごしている時のこと。
友人はヘッドホンをして漫画を読んでいたのですが、
その友人がパンクミュージックとやらを聴きはじめると、
必ず呼吸が荒くなるのです。
本人は、ヘッドホンをしている為、僕に聞こえる程に呼吸音が荒くなっていることには、
気づいていませんでした。
リズム音が身体に与える影響を目の当たりにした出来事です。
人は感覚にストレスを受けると、正常な判断が出来にくくなります。
呼吸が荒くなっていると、イライラしやすくなり、
イライラしている時にする判断は、当然、
誰かを傷つけるものになりがちです。
僕は決してストレスを与えるものから遠ざかるべきだ、
と主張している訳ではありません。
交通機関は発達し、インターネットで世界中の情報を瞬時に知ることが出来、
あらゆるものがスピード化した現代。
誰にも経験あると思いますが、
早くしなきゃ、早くしなきゃ、と思っているとイライラしがちになるもの。
あらゆるものがスピード化した現代はまさにストレス社会です。
今や、この地球に、どこに逃げる場所もありません。
せいぜい田舎に移り住むことくらいしかできませんが、
それでも、核爆弾のある今、影響を受けない場所など無く、
この星に逃げる場所、遠ざかる場所などありません。
揺れ動く台の上に両の足でしっかりと立ち、
この世で起こっている悲惨な状況を、その目で見、
段々と迫りくるような恐ろしい軍靴の音を耳にした上で、
正常な判断が出来るようでなければならない。
その為には、日々、意識して生きることだと僕は思うのです。
揺れ動く台の上に両の足でしっかりと立ち、
悲惨な状況を目の当たりにし、恐怖している自分、
自信を無くし背中が丸くなってしまっているその姿勢を意識(客観視)する。
(あ、自分は今、自信がないから背中が丸くなっているな、、、)
そう気づくだけでいい。
迫りくる軍靴の音に合わせ、呼吸が早くなっている、その自分の呼吸を意識(客観視)する。
(あ、なんだか不安で呼吸が早くなっているな・・・)
そう意識(客観視)するだけでいい。
意識したそのうえで、可能ならゆったりと呼吸を整える。
いつの間にか、恐怖している自分、イライラしている自分に心をまるごと奪われ、
ゆったりと呼吸している自分に意識を集中し続ける(客観視し続ける)のは難しいですが。。。 ヽ( ´ー`)ノ
僕は合気道を習い始めて何十年にもなりますが、
合気道ではこの力を、「呼吸力」と呼びます。
四六時中「自分」というものを意識し続けることで可能になる、呼吸のコントロール方法です。
人々の呼吸が軍靴の音に合わせ早まる中、
人々を批判し台から遠ざかることなく、皆に同調することもなく、あなたただひとりゆったりと呼吸する。
そのうちにあなたを信頼する人が、ひとり、またひとりと現れはじめ、
あなたを心柱としてゆったりとした動きに同調していく。
上の動画の再生速度を0.25に下げてみると、
だんだんと海辺で聴く、波の音のように聞こえてきます。
もっと再生速度を落とせば、まさに波の音に聴こえるはず。
皆が軍靴の音ではなく、海辺のゆったりとした波の音になるならば、
同調圧力、全体主義も悪くはないと僕は思うのです。 (*´ -`)
あなたもそう思いませんか?